庭のぶどうが、今年も手抜きのわりにそれなりの成長中

【2016年6月26日 追記】

最近、この記事に毎日アクセスが数十件あります。
「手抜きのわりにそれなりに成長中」という題名が原因かもしれないと、少し罪悪感を持っています。
なぜかというと、私は手抜きしているつもりなのですが、私の奥さんや、ご近所の方に言わせれば、ものすごくブドウに手を入れているというのです。
ですので、ブドウを植えれば、勝手に美味しい実がなると思ってこの記事を見にこられた方には申しわけありません。

ブドウ栽培に最低必要と思われることを、自分の経験で書いておきます。(参考にしてください。)
1_地植えできる庭が2坪(6平方メートル)あれば、なんとか20房くらい実らせることができる。鉢植えはやめたほうがいいと思う(水の管理が難しいことと、労力に比べ成果(実が少ない)がない)。
2_葉が雨に濡れないように、しかし太陽がいっぱい当たるように、ビニール屋根が必要。葉が雨に当たると、確実に病気になる。ビニールは、ホームセンターの農業資材コーナーにあります。
3_育てやすい品種にする。育てやすくて美味しいのはヨーロッパ系ではピオーネ、安芸クイーン、やアメリカ系ブドウ。ロザリオビアンコは、樹や枝ばかり成長し実がなりにくいのでやめてほうがいいと思います。また、瀬戸ジャイアンツ(別名 桃太郎)などはプロの農家でも苦労する品種です。
4_美味しいブドウは、ジベレリン処理は必須です。種無しにするのが目的ですが、もっと大きな理由は「花ぶるい」の防止です。ジベレリン処理をしない花は、実がほとんど落ちてしまいます。
ジベレリン処理は、品種によって時期が異なりますが、1回目は花が満開の時、2回目はそれから2週間後と考えれば、ほぼ間違いないです。

【花ぶるいした、ピオーネです。遅咲きだったためジベレリン液に浸け損なったと思います。見栄えも悪いし、種もあります】
ブドウ 花ぶるい ピオーネ 実がまばら

5_ジベレリン液にブドウの花穂を浸ける専用道具が売っていますが、私はペットボトルで十分代用しています。
1回目は、500ミリリットルのボトル、2回目は2リットルの大きなボトルを使っています。つまり、2週間でブドウはかなり大きく成長するということです。
ジベレリンは、透明の液体なので、1回目を行った花穂かどうか見分けるため、「食紅」をジベレリン液に大量に入れることで、花穂にピンクの色をつけるのが一般的です。私も以前はそのようにしていましたが、近年は、1回目が済めば黄色いガムテープを貼り、2回目が済めば赤いテープを貼ります。「食紅」よりもはるかにわかりやすいです。
5_プロのブドウ園は、ジベレリンにフルメット液剤というものを加えて、2回行うジベレリン処理を1回で済むようにしているところがあります。私の経験では、フルメットは価格が高いので、家庭菜園でブドウを育てる程度であれば、ジベレリンだけで2回行うのがコストパーフォーマンスに見合うと思います。
6_2回目のジベレリン処理の時に、房の形を整えます。小さな実が詰まっているところは、ハサミで摘果(実を減らす)します。
7_実が大きくなって(1センチくらいの玉)になる頃、袋をかけます。ホームセンターの農業資材コーナーで、100枚500円くらいで売っています。袋をかける理由は、暑くなるとどうしても害虫が発生します。
私は農薬はほとんど使いませんが、2回ほどは殺虫剤や殺菌剤をまきます。この時袋をかけておかないと、実に薬剤が付着してしまいます。
8_最後に、どんどん伸びる枝の管理です。元気が良い枝は、一夏で3メートルも4メートルも伸び、さらにその枝から副枝が伸びます。時々で良いので、伸びすぎの枝の先を切り、側枝は葉を一枚残しで切ります。
実がなっている場所から14枚の葉を残した先を切るというのが一般的です。副枝の葉を一枚残すというのも、14枚の葉にカウントすれば、切る場所を短くできるということです。不要な枝を切らずに放任しておくと、太陽が当たらない葉が増え、美味しいブドウができません。

ブドウの育てかた ロザリオビアンコ シャインマスカット ピオーネ ブラックビート 安芸クイーン

ロザリオビアンコ シャインマスカット ピオーネ ブラックビート 安芸クイーン 品種別

以下、題名の過去記事になります。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私Takataroは庭でブドウを栽培中です。
ブドウは、一本で50坪も100坪も枝を広げるのですが、残念ながらそんなに広い庭はないので、4メートル✖️5メートル(約6坪)の棚に3本(ピオーネ、ロザリオビアンコ、ブラックビート)を、2メートル✖️3メートル(2坪弱)に1本(安芸クイーン)の計4本を地植えしています。
ブドウの能力を伸ばさない、ブドウにとって虐待のような狭い環境です。

私のブドウの栽培方法は、手抜きもいいとこ。
それでも、雨にさえ当てなければ病気にもなりにくく、育てやすく、ご近所に差し上げても喜んでいただけるほど甘い美味しい果実ができます。
農薬は使いませんが、小さな毛虫がつきやすいので、キンチョールはよく使います。
シューツとまくと、棚から小さな白い虫が糸にぶら下がって、何匹も落ちてきます。

5月にブドウの花が咲き始めます。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培
このブドウの花穂は、10センチ以上ありますが、ブドウ農家はこの花穂の先と花穂の肩部分の花をとってしまいます。
なぜかというと、花穂の先にできる実は甘味が劣ることと、肩部分があると房の形が悪くなり、お店で売っている高級ブドウのような段ボール箱に収まらないのです。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培
こんな風に花穂を整えるのが、日本流ブドウの栽培方法なのです。
こんな手間をかけているのは、おそらく日本だけでしょう。
輸入物の安いブドウを見ればわかりますが、こんな作業をしたものはありません。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培

ということで、私Takataroは、いろいろ忙しくブドウの世話にかける時間があまりないため、花穂を整える作業をしません。
かといって、ほったらかしではありませんよ。

PCで写真の作業やブログを書いていて疲れますが、その時は庭に出て庭の果樹を見て回ります。
気分転換には最高です。

7月9日のブドウはこんな感じに育っています。
手抜きの割には順調ですが、今年の雨季は雨が多すぎです。
ブドウは、乾燥した晴れが続くと最高に美味しくなりますが、6月後半からほとんど晴れの日がありません。

手抜きの代表。
今年最大の房です。品種はピオーネです。
お店で売っている房の3倍以上あります。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培

色が付いているのはブラックビートという品種です。
早生のブドウで8月初旬に収穫できます。色づきも早く黒い大きな玉になります。
後ろの緑色はロザリオビアンコです。
3本のブドウの枝が重なり合って、こんな状況になります。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培

ロザリオビアンコという、今一番人気があると言われているブドウです。
皮のまま食べることができます。
このロザリオビアンコには手こずっています。
木の成長力が強く、枝がどんどん伸びるのですが、それに比べて花穂が少ない。
あと数年して成長が収まるのを待つしかありません。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培

安芸クイーンという品種です。
Takataroの奥さんから一番評価が高いブドウです。
甘いのに、さっぱりした後味です、ピオーネなど濃厚な甘さだとたくさんは食べることができませんが、安芸クイーンは気をつけないと食べすぎてしまいます。
なので、この安芸クイーンだけ別の棚で育てています。
ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培

ぶどう ピオーネ 安芸クイーン ブラックビート ロザリオビアンコ 庭で栽培

今年も200房ほどに袋をかけています。
形が悪いものは、自家消費にして、形が良いものはご近所に差し上げることにしています。
ご近所のお年寄りからは、いつも畑の収穫物を分けていただいているので、お礼のつもりです。

《8月24日追記》
お盆が過ぎた頃から収穫を始めています。
ブラックビートとピオーネが最初に甘く熟します。
今年は猛暑だったせいか、どちらも色づきが悪く、味は良いのですが見た目が良くないのが残念です。
ピオーネ 庭 美味しい

その10日後くらいから、安芸クイーンが熟します。安芸クイーンは、粒も大きく、味も良く、手抜きの割にどの房も立派です。
安芸クイーンは、我が家の玄関前に植えて夏の日陰に役立っています。

安芸クイーン 庭 美味しい

安芸クイーン 庭 美味しい

安芸クイーン 庭 美味しい

安芸クイーン 庭 美味しい

安芸クイーン 庭 美味しい

ロザリオビアンコは、まだ3年目で木の成長ばかりが早く、実が少ないうえに、粒が小さい。木の成長に栄養が回ってしまっているんでしょう。あと数年、じっくり待ちます。
ただ、ロザリオビアンコは、皮が薄く、種も小さいので、丸ごと食べれることが魅力で植えたのですが、我が家のロザリオビアンコは皮は口に残り、種も決して小さくなく、想定外。
数年待てば、期待通りに育ってくれるのかなぁ。
ロザリオビアンコ 庭 美味しい

ロザリオビアンコ 庭 美味しい

この記事やこれらの写真はいかがでしたか?