有名建築物に使用されている稲田石
茨城県笠間市稲田という地名の場所は、明治の頃、地面が強固な花崗岩(御影石)でできていることが確認されました。
東西10キロメートル✖️南北5キロメートルほどの範囲で、深さ1キロメートルの規模だそうです。
この地区の花崗岩は、その白い美しさゆえに稲田白御影石(以下、稲田石という)と呼ばれ、ブランドなのです。
その証拠に、稲田石は、国会議事堂、最高裁判所、日本橋の橋げた、三越本店など、また全国の神社仏閣の境内の石畳などに利用されています。
茨城県の県庁も最近建て直されましたが、稲田石を使用しています。
稲田石の最大の採石場が観光地として注目されている
何と言っても、観光人気全国最下位の茨城県。
茨城県人はそれを悔しいとは思っていないのです。
茨城県やほとんどの市町村が、観光に力を入れていないと、茨城県人の私は思います。
いや、私だけでなく、茨城県人は皆さん同じように思っています。
広大な関東平野を独り占めしているので、観光などなくても平気なのです。
その中で、最近「読売新聞」に、笠間の採石場に見学者急増という記事が掲載されました。
絶景ブームで、新しい絶景を求めて、ついに茨城県にも観光客が到来するようになったようです。
茨城県の風景や祭りを撮影している私も知らなかった情報です。
早速、採石場に連絡して見学に行ってきました。
その写真を掲載します。
採石場のどこが良いの?と思う方も、この風景を見ると、考えが変わるのでは!
一応「写真家」という肩書きもあり、出版物に写真を掲載することが決まっているため、観光客が入れない採石場の奥まで案内していただきました。
70年かけて稲田石を切り出してきた場所は、高さ70メートルもの垂直の壁になっています。
いわゆる、露天掘りという方法で、どんどん地面を掘っていくのです。
深さが1キロメートルあると言われているので、数百年後には地形が変わっていることでしょう。
広大な敷地の一角に展望台が有ります。
見下ろすと、大きな池が。
緑色の水面が神秘的。
この景色を見るだけで価値があります。
ところが、池は、地下数十メートルの深さがあり、本来は採石場なのだそうです。
この場所の採石を休止していた間に、地下水などの湧き水で池になったそうです。
この場所で採石を再開するときは、池の水を抜くそうですが、その時は地下数十メートルの穴が見えるはず。
と言われると、見たくなるのが本性。
株式会社想石様にお願いして、水がない時の画像をお借りしました。
これだけ深くても、御影石の岩盤をリンゴの皮ほどしか削っていないのだそうです。
稲田石採石場の情報
笠間観光協会の公式ページ
http://www.kasama-kankou.jp/upsys_pro/index.php?mode=detail&code=513