JR秋葉原の構内で、九州特産品の販売イベントが行われていました。
鹿児島県生まれの私は、ついつい覗いてしまいました。
鹿児島県には、独特の食品がいろいろあるのですが、「あくまき」と「兵六餅(ひょうろくもち)」の2品を買いました。
「兵六餅」は、次回紹介に回して、今回は「あくまき」を紹介します。
なぜ。「あくまき」を紹介したいのかというと、多分、鹿児島県人以外の日本人は、「あくまき」を買わないか、もしくは興味本位で買っても、家に帰って中を見て、その不気味さゆえに食べないでゴミ箱に捨てられているのではないかと思うからです。
特産品販売コーナーで売られていたものは、真空パックされたもので、手に持ったときの、ぶよぶよ感以外は、匂いもなく、初めて手にした人は「羊羹(ようかん)」のような甘いものと思うかもしれません。
私が子供の頃から食べていたのは、親戚が作ったもの。
姿は、今回買ったものと全く同じ、竹の皮で包んだものです。
ベタベタする竹の皮を、剥(は)ぐと、茶色の半透明の物体がデンと現れます。
これが、「あくまき」です。
「あくまき」とは、木を焼いてできた灰と一緒にもち米を炊いたものなのです。
これを聞いただけでも、灰を食べるのか?と拒絶反応が出る人がいるでしょう。
匂いは、ツンと灰汁(あく)の匂いがします。
商品に「あくまき」と書いてありますが、漢字で書けば「灰汁巻き」なのです。
おそらく、「灰汁巻き」と書いてあったら、鹿児島県人以外は誰も買わないでしょう。
さらに、この茶色い物体を、どのように食するのか?
まず、輪切りにします。
包丁では、超粘るのでうまく切れません。
これも、初めての人は気持ち悪いと思うと思います。
これに、砂糖を混ぜた「きな粉」をたっぷりとつけて食べるのです。
美味しい〜
私の奥さんは、鹿児島県人ではないので、結婚したころ「あくまき」を気持ち悪がっていたのですが、今夜は晩御飯の代わりに「あくまき」を食べて、美味しいと言っていました。
読者の皆様、もし鹿児島県の物産展で「あくまき」を見つけたら、このブログを思い出して、騙されたと思って食べてみてください。
食べた人の中には「美味しい」と思ってくれる人がいることを期待します。