京都市西京区 竹の寺とも呼ばれる、地蔵院の紅葉

京都市は、馬蹄形(逆U字型あるいは、Ω型)の地形で、南以外は山に囲まれた場所です。嵐山の南、あるいはJR京都駅の西方の山の麓(ふもと)には、古い社寺が多くありますが、京都駅から10kmあり、交通もやや不便であるため、日帰り観光客がなかなか訪れにくいエリアです。

一方、清水寺や高台寺、八坂神社がある東山は、JR京都駅から2kmほどで、歩いてでもいける場所なので、どうしても東山がにぎわいます。
歴史的にも、桂川が流れる西山エリアは土地が低く、昔から疫痢がはやり易い場所であったため、土地が高い東山に人口が集中していったということも、現在の京都を見るとわかります。

しかしながら、逆説的には、西山エリアは過度な観光化がなされていないということで、今後の京都にとって貴重なエリアになるように思っています。

さて、前置きが長くなりましたが地蔵院ですが、住宅地と西山の接点にあり、車で前を通っても、気づかず通り過ぎてしまうほど、ひっそりとしています。

地蔵院02

山門をくぐったところは、うっそうとした竹林が道の両側を覆っていて、昼間でも薄暗く感じるほどです。竹の寺と呼ばれるゆえんです。
地蔵院01

したがって、秋に紅葉する樹木は多くはないのですが、緑の竹林の中に、わずかな紅葉というのは、これはこれでいいものです。

寺の奥の庭園にも、秋と言うのに紅葉する樹木がほとんどありません。
地蔵院03

京都の多くの社寺が、昔はなかったはずの桜や楓(かえで)を庭にどんどん植えて、観光客を喜ばせているのに対して、地蔵院の媚びないスタイルは、イイネ!

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