鵜の瀬の川床で。大護摩が焚かれ、山伏の法螺貝の音が響き渡ります。
川床は、大護摩と松明の炎で赤く照らし出され、火祭りの様相となっています。
山伏と白装束の僧侶たちは、鵜の瀬を渡り対岸の岩場に並びます。
いよいよ、クライマックスの送水神事が始まります。
一人の白装束の僧侶が川渕の岩場に立ち、御香水(ごこうずい)を流すという送水文(そうすいもん)を読み上げます。
次に、腰から刀を抜き、川に向かって刀を振ります、
水切り神事です。
山伏が、一斉に法螺貝を吹き鳴らすなかで、
いよいよ。御香水(ごこうずい)が、鵜の瀬に流されました。
この御香水が、地下水となり、3月13日に奈良東大寺二月堂で井戸から汲み上げられる「お水取り」となるのです。
写真の画面下に鵜の瀬の川面があり、御香水が着水するところが撮影したいのはやまやまなのですが、残念ながら報道陣の壁があり撮影できないのです。
今年は、2月29日(閏年)から寒波が来て、雪が積もる、とても寒い「お水送り」の撮影でした。
鵜の瀬の送水神事の撮影中、手袋を脱いでいたため、途中で指の感覚がなくなってしまいました。
カメラの操作をするにも、シャッターボタンさえもわからないといった状態でした。
それでも、この祭りに来たいと思って10年目。
ようやく、私にとってベールに包まれていた「お水送り」を体験できました。
帰り道、冷え切った体を癒すため、小浜の公衆浴場の湯船に飛び込みました。
送水神事の短い動画ですが、ご参考まで。
送水文奏上と水切り神事
送水神事
この鵜の瀬に流し込まれた御香水は、3月10日に奈良東大寺二月堂で組み上げられます。
過去ブログ 東大医二月堂のお水取り
http://kono1.jp/festival/festival6781