岐阜県でごく最近、注目を集めているのが郡上八幡城と、今回ご紹介する苗木(なえき)城です。
郡上八幡城も苗木城も、山の上にあります。
室町末期から戦国時代にかけて戦いの要塞として城は山の上に作られていました。
いわゆる、山城(やまじろ)です。
今年の、NHK大河ドラマ真田丸に出てくる城も、山城ですね。
郡上八幡城は、山城が時代とともに増改築され、天守閣を持つ近世城郭に形を変えています。
一方、苗木城は、戦国時代初期に岩山を要塞として造成した当時の姿が、現在は石垣だけ残っています。
苗木城を訪問した日は、雨でした。
城に続く入り口では、雨の中でも美しい桜が出迎えてくれました。
駐車場に車を止めて、徒歩で城跡に向かいます。
なだらかな上り坂です。
雨のため、誰もいない。
撮影にはもってこいなのですが、カメラはかなり濡れてしまいました。
坂道を登ると、いよいよ石垣が見えてきました。
同じ石垣でも、これまで多く見てきた、天守閣を持つ近世城郭と雰囲気が全く異なります。
その先に、さらに高い岩山があり、その頂上には、かつてあったであろう物見櫓(ものみやぐら)のような構造物があります。
頂上目指して狭い通路を登ります。
自然の岩山であることを実感できます。
頂上の物見櫓風構造物ですが、。この上に登ることはできませんでした。
頂上からは、雨に煙る中津川の街を見下ろすことができました。
頂上から見下ろすと、先ほどいた石垣が見えます。
なに!
ここはマチュピチュか?
最近、山城が人気という理由がわかったように思いました。
きらびやかな衣装をきたお殿様やお姫様のいた近世城郭ではなく、おそらく戦国時代は、山賊に近い権力者が、弱肉強食で戦う日々であったでしょう。
この岩山に築かれた苗木城の中を、走り回っていた男たちの姿が、ちらりと見えたような気がしました。
中津川市苗木遠山史料館の公式ページ
http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/museum/toyama/naegifort/
苗木城跡の場所