突然の出会い
長野県から岐阜県の白川郷行くため、一般道で山越えをしました。
道路の左手に、突然巨大な合掌造りが現れたのです。
白川郷の合掌造りの里はまだのはず。
でも、見逃せない立派な合掌造りなので、車を止めました。
白川郷の合掌造りの里のように、まだ人が住んでいるかのような清廉な佇まい。
遠目から写真を撮りつつ、玄関に向かいました。
ブルーノタウトや柳田国男が絶賛した日本建築
玄関に小さな看板があり、入場料300円と書いてあったので見学させていただきました。
この合掌造りは、現在は白川村が管理しているとのことです。
私が驚いたのは、この合掌造り(旧遠山家)が、世界に日本の合掌造りが知られるきっかけになった建物だということ。
ドイツの建築家のブルーノタウトをご存知でしょうか。
私がブルーノタウトを知ったのは、京都の桂離宮を調べた時のことです。
昭和初期、日本人が桂離宮をそれほど評価していなかった時代に、ブルーノタウトは、世界に向けて「桂離宮は、永遠の美」と絶賛した人です。
このブルーノタウトが、この遠山家を訪れていたのです。
そして、この合掌造りの建物が、ドイツの建築物と構造的に共通していることに驚いたということです。
桂離宮のブログ記事
http://kono1.jp/landscape/landscape6265
ともかく床面積が広い
遠山家の建物は、4階建てだと思うのですが、見学は2階まででした。
それでも、十分広い。大きい。
家族、使用人も含めて数十人が暮らしていたということです。
2期に上がると床のあちこちに穴が空いていて、竹のスダレのようなものが床になっています。
一階の囲炉裏(いろり)の煙が、上に上がるようになっています。
二階には、当時の生活用品や仕事道具がたくさん展示されています。
最後に、トイレを見ました。
お酒や醤油を作るような巨大な木の樽(たる)が地中に埋められています。
その上に板が乗っているんです。
昼間ならまだしも、夜は真っ暗で怖かっただろうな、という思いしか頭に浮かびませんでした。
今後、白川郷に行ってみようと思う方は、ぜひこの旧遠山家民俗館にも訪れることをお勧めします。