京都の夏は暑いと言われます。
三方(東/西/北)を山で囲まれた盆地であるためか、大阪より気温はおおよそ1度は高いです。
この暑い京都の納涼手段として、「川床」が知られていますね。
ただ、この字をなんと読むか、意外に知られていません。
京都市中心部を流れる鴨川の西岸に毎年5月にオープンするのは、川床(かわゆか)。
叡山電鉄 出町柳駅から電車に乗って、京都市北部山中の「鞍馬」に向かう途中にある「貴船(きぶね)」の料亭が貴船川に店を開くのが川床(かわどこ)。
観光客にはどっちでも良さそうでも、京都の人ははっきり区別しています。
まず、鴨川の川床(かわゆか)です。
鴨川の川床と言いますから、鴨川の水面上に床があると思うかもしれませんが、下の写真を見れば分かるとおり、鴨川の西岸の用水路の上に床があるのです。
この用水路は高瀬川と呼ばれる江戸時代に物資を運ぶために造られたものです。
この川床の高さが高いですね。
現在は年間を通して設置したままの店が多いのですが、毎年5月の川床開き(かわゆかびらき)の時期になると、クレーン車で床を設置するお店もあります。
夏の夕刻になると、川床に明かりがともり、鴨川の川面に反射して独特の風情が醸し出されます。
川床(かわゆか)を経営するのは、かつては京都の老舗(しにせ)料亭でしたが、現在は次々と経営者が代替わりしています。
和食だけでなく、様々な料理を楽しむ店が増えています。
私Takataroが京都に住んでいた頃、スターバックスが川床に出店したことがニュースになりました。
さて、場所が変わって、貴船(きぶね)の川床(かわどこ)です。
貴船は、会社帰りにちょっと立ち寄るには不便な場所。
京都人も、貴船の川床で食事をしたことがあるという人は少ないのです。
貴船神社に、良縁祈願をしてから、川床に向かうというのがおすすめです。
貴船神社の参道階段です。
まだ明るいうちの川床です。
貴船川の川面を覆うように床が設置されています。
川面のすぐ上に床があります。
真夏でも、まるでエアコンがあるかのような涼しさです。
芸妓はん、舞妓はんを呼んで接待のお座敷を設ける客もいます。
祇園あたりから貴船まで芸舞妓を呼ぶとなると、かなり高額な出費になるはずですが、その見返りになる商談が期待できるということなのでしょう。
今年の夏は、全国的に記録的な猛暑でした。
あぁ、京都の川床で納涼したい。
鴨川の納涼川床の場所(先斗町歌舞練場沿い)
貴船の川床の場所(貴船神社沿い)