筥崎宮という漢字は読めない人も多いのではないでしょうか。
したがって、箱崎宮(はこざきぐう)と書くこともあります。
この筥崎宮は、日本三大八幡宮の一つです。
皆さんの家の近くに、八幡宮と名がつく神社がきっとあると思います。
この八幡宮の総本社(元締め)は、大分県宇佐(うさ)市にある、宇佐八幡宮です。
宇佐八幡宮は、”戦いの神様”ですから、戦国時代には、全国の殿様が八幡宮を勧請(かんじょう:お願いして地元に分社を建てること)して、全国に広まりました。戦の前に、八幡宮にお参りに行ったわけです。
(余談ですが、天満宮《総本社は京都の北野天満宮》も全国にありますが、こちらは天才:菅原道真を祀っている学問の神様です。受験の時に全国の天満宮が賑わいます)
日本三大八幡宮の一つ大分県の宇佐(うさ)八幡宮です。
次に、京都八幡市の石清水(いわしみず)八幡宮です。
この神社の境内の竹が、エジソンが作った世界最初の電球のフィラメントに使われたことで有名でもあります。
そして、今回のテーマである”玉せせり”が行われる、福岡市の筥崎(はこざき)八幡宮です。
筥崎宮で、新年1月3日に行われる「玉取祭」のことを、地元の人は一般的に「玉せせり」と呼びます。
”玉せせり”とは”玉競り”という字が当てはまりますが、締め込み姿の男達が、バスケットボールくらいの木製の玉(陰と陽の2個)を200メートルくらいの距離を奪い合いながら、ゴールまで運ぶという競技祭りです。
筥崎宮は、海に面しています。海側(浜部)の男達が玉を楼門(ろうもん)のゴール(四角い穴が空いている)の神職に届けると、その年は豊漁、陸側(岡部)が届けると豊作になるというめでたい祭りです。
1月3日正午、玉取祭の神事が始まります。
神事では、神職が、陰陽2個の玉を洗い清め、「しらしめ油(白絞油=サラダ油の一種)」が塗られた玉は、テカテカと光ります。
神事が終わる頃、”玉せせり”が行われる参道が掃き清められます。
スタート地点の境内外では、締込み姿の男達が、裸で開始を待ちわびています。
それは、寒いでしょう。
今日はここまで。競技風景は次回に。
筥崎宮の公式ページ
http://www.hakozakigu.or.jp/index.php
筥崎宮の場所
大きな地図で見る