6月最初の日曜日、栃木県日光市の湯西川(ゆにしがわ)温泉街で開催された、平家大祭に行ってきました。
湯西川温泉は、1185年の壇ノ浦の戦いで源氏に敗れた平家の落人が逃れたと言われる土地です。
平家の落人伝説は全国各地にあります。
その代表として、以前、宮崎県の椎葉村で開催される平家祭りをご紹介したことがあります。
過去ブログ「椎葉村の平家祭り」
http://kono1.jp/festival/festival869
湯西川という場所も、今でこそ多数のトンネルにより交通の便が良くなってはいますが、今から800年以上昔は、とんでもない山の中だったのです。
そのような場所でさえ、ニワトリは鳴き声がするので飼わない、というほど源氏の平家討伐を恐れて暮らしていたのです。
この湯西川温泉街が、町おこしとして平家の落人伝説をテーマに平家の里というテーマパークを30数年前に造りました。
赤間神社とは、山口県下関市の赤間(あかま)神宮の唯一の分社です。
壇ノ浦の戦い(現在の下関、旧名は赤間関)で海に身を投じた幼い安徳天皇(高倉天皇と平清盛の娘、徳子(建礼門院)との子)を祀っています。
さて、本題の平家大祭ですが、上記説明のうえで見ていただければ、画像の中の男の子と母親らしき人物の役割がわかるということです。
祭りは湯殿山神社という場所で、出陣式が行われます。
出陣式のあと、平家一行は、約1km離れた場所にある平家の里に向かって、温泉街をパレードします。
その後、平家の里『伝習館』という茅葺の家屋で神事や来賓の紹介などが行われました。
宮崎県椎葉村からの祝電も披露されました。
儀式のあとは、祭りですから、いろいろな平家にまつわる趣向の出し物がありました。
写真家として一番ビジュアルだったのは、この雅楽の舞蘭陵王(らんりょうおう)でした。
古代中国の王「蘭陵王」は、心が優しいことを隠すために、怖い面をかぶって戦地に赴いたという逸話の舞踏です。
この雅楽は、一般的に「猿」のような面をかぶって舞うのですが、今回は面なしでした。
これはこれで、なかなか良いものでした。
次に、琵琶(びわ)の演奏と唄がありました。
平家にまつわる伝説を、琵琶の音色で聞くと、
「驕れるものは久しからず、、、」という栄枯盛衰に想いを馳せる私でした、、、。
近々、動画も編集して掲載したいと思います。
平家の里の場所