ケベス祭は異様な雰囲気に包まれる
大分県国東半島(くにさきはんとう)に、岩倉社という神社があり、ここで10月に行われる火祭りが、ケベス祭です。
ともかく、謎に満ちた祭りです。
まず、祭りの名前が、ケベス祭とは、意味不明。
実際、この祭りの発祥から不明といいます。
次に、祭りの場所ですが、海岸から数十メートルの場所にあり、一般的な神社と異なり、境内が塀の替わりに屋根のある回廊で囲まれています。
いったん境内に入ると、外界から隔離された雰囲気になります。
次に、ケベスとは神なのか?悪魔なのか? 多分、善ではなく、悪だろうという渾然とした感覚の中で、祭りが進行します。
ケベスがつけている面が、なんとも異様
このケベスの面を、どう思いますか?
一説には、大昔に海岸に流れ着いたもので、日本で作られたものではないという説もあるようです。
まるで、映画{MASK}を地で行っているような話しです。
進行するストーリーが異様
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祭りの始まりは神事です。ケベスに選ばれた男性が神社の本殿に入ると、ケベスの面をつけられます。
床に両手をついて四つんばいになると、神官が男性の背中に手でまじないの文字らしきものを書き、エイッと背中をたたくと、男性がケベスになるのです。
本殿から出てきたケベスは、闘争心剥き出しで、手にした棒を振り回して暴れます。
境内の端の、枯れ草の山に火がつけられると、ケベスが、その火に向かって突進を繰り返します。
トウバが、ケベスの子分になり暴れる?
ケベスが何度も突進を繰り返すうちに、トウバの防御を突破してしまい、棒で枯れ草の火をかき回してしまうと、トウバが一緒になって火をかき混ぜるようになってしまいます。
それは、映画「バイオハザード」の、T-ウイルスに感染した人間がゾンビになるように、、、
そして、ケベスとトウバたちが、火の付いた草の玉を棒の先につけては、観客に向かってどんどん投げ始め、あるいは観客を追いかけ始めます。
観客は、叫び声を上げて逃げ惑うのです。
燃えやすい化繊の服を着て来てはいけないとの、注意書きの意味がわかりました。
火の玉が飛び交い、何が起こっているのか理解できないまま、ケベス祭は終わります。
終わっても、まだ非現実の感覚に囚われていました。
ケベス祭は、海での禊で始まった
順序が逆になりましたが、祭り開始時刻が近づいたころ、禊(みそぎ)が行われるという声を聞いて、海岸に向かいました。
海岸に集まった祭り参加者たちは、次々と素裸になって、海に入ってゆきました。
今時、驚きでした。
振り返ってみれば、この段階で、この祭りに洗脳されていたのかもしれません。