根付きと根切り門松(松飾り)

私Takataroは,竹を3本束ねて頂部を斜めに切った正月飾りを「門松(かどまつ)」と思い込んでいました。
よく考えてみれば、なぜ「門竹」ではないのか、疑問にも思いませんでした。

門松について調べてみれば、もともとは、平安時代から正月には松を飾るという習慣があったことから、門の両側に松を飾って、神様に訪れてもらう目印にしたことが由来のようです。


京都の家庭の門には、「根」がついたままの松が飾られます。
神様が訪れて、幸せが根付くようにという願掛けで、根を切ることはありません。
正月 門松 松飾り 根付き 根切り 目印 根付く 日本の風習


一方、関東では、根が切られた松が飾られます。
厄を断ち切り根付かせないという意味があるそうです。
背景に人力車が写っているので京都のようですが、浅草雷門近くの撮影です。

正月 門松 松飾り 根付き 根切り 目印 根付く 日本の風習


と、ここまで書いて、さらに京都の松飾りの画像を探していると、なんと「根が切られた」松飾りを見つけました。
正月 門松 松飾り 根付き 根切り 目印 根付く 日本の風習 京都 一力
四条通りから祇園花見小路に入る門(かど)にある有名な料亭「一力(いちりき)」さんの松飾りです。
京都が全て「根付き」というわけでもないようです。

ちなみに、この「一力(いちりき)」さんとは、赤穂浪士の討ち入りを計画していた赤穂藩元家老である大石内蔵助(おおいしくらのすけ)が、遊び呆けるふりをするため京都伏見の料亭「萬屋(よろずや)」に出入りしていましたが、この萬屋さんから分家した料亭だと人づてに聞きました。
分家するとき、親に当たる「萬屋」と同名にできないと、萬(=万)の上下を分けて、一と力で一力にしたとか。


かように、狭い島国と思いがちな日本ですが、様々な文化や風習があり、飽きることがありません。

本日は、大晦日。
一年間、写真ブログ「美しい日本、この一枚」を訪問いただき、誠に有難うございました。
来年も、日本の風景やお祭りの写真によって、日本の素晴らしさを発信したいと思っています。

よろしくお願いいたします。

Takataro

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