前回、化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)の紅葉をご紹介しました。
見渡す限り石仏の並んだ画像を見ながら、そうだ千灯供養(せんとうくよう)も紹介しなくちゃと思った次第です。
化野念仏寺の千灯供養とは、毎年8月23/24日の夜に行われるお盆行事の一つです。
当寺では石仏が並んだ場所を「西院(さいいん)の河原」と呼んでいます。
これは「賽(さい)の河原」に準じて名付けたものだそうです。
「賽の河原」とは、あの世に行く時に渡る「三途の川」の河原のことで、親よりも先に亡くなった子供(の霊)が、河原の石を積み上げて親不幸を嘆く場所なのです。
石を無事に積み上げて塔を作ることができると成仏できるのですが、もう少しのところで鬼がやってきて塔を壊してしまう。
残酷な話です。
嘆く子供のところに現れるのがお地蔵さん。
(賽の河原地蔵和讃)
化野念仏寺が「西院の河原」と呼ばれる場所ということを知ったうえで当寺の千灯供養に参加し、ロウソクの灯火に浮かび上がる「西院の河原」に立つと、数世代タイムスリップし、亡くなった祖先たちの信仰心に近づけたような気持ちになります。
この千灯供養が行われる8月23/24日には、化野念仏寺がある嵯峨鳥居本(さがとりいもと)一帯で趣向のあるライトアップが行われます。
あだしの念仏寺の公式ページ
http://www.nenbutsuji.jp/index.html
《あだしの念仏寺の場所》