全国に多数ある鹿島神社の総本社が、茨城県鹿嶋市にある鹿島神宮です。
この鹿島神宮で、12年毎に開催されるのが御船祭(みふねまつり)です。
鹿島神宮では、毎年9月1&2日に「神幸祭(じんこうさい)」が開催されるのですが、12年毎に「御船祭」が加わるのです。
9月1日 神幸祭
9月2日 御船祭
9月3日 還幸祭
御船祭とは
鹿島神宮の御船祭は,12年に一度午年に行わる式年祭です。
水上の御船祭としては,国内最大の規模と華麗さと言われます。
私Takataroの個人的な見解では、「華麗さ」という点では、島根県で12年毎(次回から10年毎に変更)に開催される船の祭ホーランエンヤの方が、壮麗な楷伝馬船(かいでんません)が観衆を魅了する点で優っていると感じるのですが、多数の船が神様の船のお供をするという、どちらも豪華絢爛の祭典です。
鹿島神宮がある鹿嶋市は、太平洋に面した海抜0メートル地帯の関東平野です。
この地一帯は「水郷」と呼ばれ、地面すれすれ川が流れ(水位が高いと言います)、運河も整備されており、古代からの穀倉地帯なのです。
ここに、鹿島神宮とともに香取神宮(かとりじんぐう)という二大神宮があり、距離は車道で19㎞ほどです。
「御船祭」とは、この二大神宮の神様が、12年に一度、水上で再開するというものです。
出会う場所は、霞ヶ浦の出口の川。
9月1日「神幸祭」
神幸祭は、毎年開催されるものです。
鹿島神宮の宮中では神事が行われます。
そして「提灯(ちょうちん)まち」が行われます。「提灯まち」とは「提灯まつり」ということで、独特の祭です。
直径20センチほどもある青竹を根っこから掘り上げ、竹の枝に無数の提灯をつけます、
その姿は、たわわに実った稲穂のごとし。豊作祈願の祭なのです。
この竹の株を若者たちが地面に
落としながら鹿島神宮の境内に運びます。
1日の夕刻、鹿島神宮の境内には多数の提灯グループが到着し、火で焼いてしまいます(奉焼)。
9月2日 「御船祭」
霞ヶ浦と太平洋の間に、南北に細長い湖があります、北浦です。
この北浦から太平洋に流れ出る川(鰐川)に御船祭の船の種大暑場所があります。
巨大な赤い水上鳥居が目印です。
川の対岸からの景色です。
鳥居の周りに多数の船が待機しています。
その船団の中に、龍頭の大きな船「御座船」があります。
神様の乗った神輿を運ぶ船です。
朝9時半、鳥居を出発した神輿は、大船団で霞ヶ浦に向かって進みます。
船団は、あっという間に見えなくなります。
大急ぎで先回りして、途中に川を横断する有料道路まで行きました、(かなり必死の思いで)
その道路の下に人道橋が付設してあるので、川の中央まで行き、真下を通る船団を撮影しました。
霞ヶ浦の手前に、潮来(いたこ)という場所があり、ここが目的地です。
私が潮来に到着した時は、すでに船団と御座船は到着していました。
茨城県側の岸には100隻近い船団が停泊し、その対岸(千葉県側)に、鹿島神宮の御座船が停泊。
その隣には、鹿島神宮の神様が乗った神船が並んでいました。
2隻の神船は、船上で神事を執り行ったのち、それぞれ別れました。
これだけの大行事ですから、毎年開催などとても無理だろうと理解できました。
関連するページリンク
この鹿島神宮の「御船祭」は2014年に撮影したものです。
次回はまだ先なので、そのうちブログに掲載しようと思いつつ時間が経過してきました。
今回、「ジャパトラ」という会員向け情報誌(一般社団法人住まい教育推進協会 発行)のこの御船祭やホーランエンヤなどの写真記事を掲載するため、急ぎブログにも掲載するものです。
同情報誌に掲載する今回の記事に登場する船の祭のブログ記事をリンクしておきます。
島根県の「ホーランエンヤ(その1)」(10年毎)
http://kono1.jp/festival/festival1126
島根県の「ホーランエンヤ(その2)」(10年毎)
http://kono1.jp/festival/festival1133
茨城県の常陸大津「御船祭(その1)」(5年毎)
http://kono1.jp/festival/festival2981
茨城県の常陸大津「御船祭(その2)」(5年毎)
http://kono1.jp/festival/festival2993
茨城県の常陸大津「御船祭(その3)」(5年毎)
http://kono1.jp/festival/festival3004
大分県の「ホーランエンヤ」(毎年)
http://kono1.jp/festival/festival1089